新年明けて、1月は「行く」と言われるだけあり、気づいたら2月になっていました。
さて、立春も過ぎ、病院玄関に小さな可愛らしいおひな様が登場しています。
玄関の飾りつけは、日中の業務の合間をぬって行っていますが、通りがかりの職員を始め面会に来られた家族様、診察に来られた方などにお声がけをいただくことがあります。
季節に合わせたものを毎年少しずつ変えて飾っており、飾り付けには購入したものや手作りのものを使用することが多いのですが、中には職員から提供されたものも結構あります。
今回のおひな様も、実はある職員の初節句のものなのです・・・!
おひな様の起源といえば、平安時代の宮中で行われていた遊びや行事などが合わさって生まれたといわれています。(※諸説あり)
その後、江戸時代に節句が制定され、女の子の成長を祝う「桃の節句」となり、ひな人形は川へ流すものから家の中に大切に飾られるものへ変わっていったそうです。
ひな壇飾りは、平安貴族の婚礼の様子を表しています。
昔の婚礼は夜に行われていたため、雪洞(ぼんぼり)を灯すのです。
また、桜(桃の場合も)と橘の花を飾るのは、魔除けと邪気払いの意味があるそうです。
おひな様のフルメンバーは15人です。
まず新郎新婦であるお内裏様とおひな様。
身の回りの世話をする三人官女。
婚礼の宴を盛り上げる五人囃子。
護衛の左大臣(老人の姿)と右大臣(若者の姿)。
雑用係として、泣き笑い怒りの表情をした三人上戸。
ひな人形は地方や職人によって、お顔立ちが違い、大人顔や子供顔まであるそうです。
昨今では、お内裏様とお雛様だけの2人バージョン、もしくは三人官女を合わせて5人バージョンなど、ひな人形のメンバーもサイズもご家庭により様々です。
御所車や輿、嫁入りのお道具が入ったフルセットをお持ちの方は、タンス、長持、針箱、鏡台、茶道具なども楽しめますね。
ちなみに、御所車とは女性貴族専用の移動用の牛が引く牛車のことで、乗る方の身分によって形や装飾が異なるそうです。
以前は大体、牛もセットに入っていたそうなんですが、職人の減少により現在はほとんど牛は見かけなくなっています。
おひな様は、初節句のときに購入されることが多く、ご家族からの愛情が表された大切なお品といえます。
昔の職人さんが作ったものは細部まで精巧に作られていて、何度見ても飽きることはありません。
鏡台の鏡はちゃんと映るものだったり、道具箱の引き出しがあけられたり。
当院へお越しの際は、ぜひぜひ近くでひとつひとつじっくりご覧になってくださいね!
最後に、このおひな様についてよく聞かれることがあるのですが、、、「何年製のもの?」。
これは某職員の個人情報になってしまうので、本当は非公開だったのですが。。。。。特別に許可を得ました。
・・・昭和43年製造のものだそうです!!